風環境解析&予測評価

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ビル風解析イメージ:高層建物周辺の気流解析例
ビル風解析イメージ:高層建物周辺の気流解析例

建築物建設に伴う風環境変化の予測と評価は現在においても重要な環境テーマの一つとされています。我が国を代表する風環境(ビル風)評価方法として村上ら(私もこの評価尺度作成者の一人です。)の尺度とその適用があります。弊社ではビル風のCFD解析や風環境評価に関するコンサルティングを行います。

日単位の風環境評価尺度の提案

長期にわたる風観測と住民意識調査により人間は風に対する印象を日単位で記憶していることがわかりました。そこで「日最大風速と日単位の印象・評価及び環境障害の対応」をまとめました。日最大瞬間風速10m/s 15m/s 20m/sがどういうものかが良く理解できます。

日単位の風環境評価尺度の提案

日最大風速に基づく風環境評価尺度(風が強い日は年間何日あるか?)

本調査により風環境評価は強風の出現頻度(年間の強風発生日数)を評価指標にすることが適切であることがわかりました。そこで人間の歩行空間である地上1.5mにおいて空間用途に応じて許容できる強風出現頻度を整理しました。

強風による影響の程度 対応する空間用途の例 評価する強風のレベルと
許容される超過頻度
日最大瞬間風速〔m/s〕
10 15 20
日最大平均風速〔m/s〕
ランク 場所 10/G.F 15/G.F 20/G.F
1 もっと影響を受けやすい
用途の場所
住宅街の商店街
野外レストラン
10%
(37日)
0.9%
(3日)
10%
(37日)
2 影響を受けやすい
用途の場所
住宅街
公園
22
(80)
3.6
(13)
0.6
(2)
3 比較的影響を受けにくい
用途の場所
事務所等 35
(128)
7
(26)
1.5
(5)

(村上・岩佐・森川による)

(注1)
日最大瞬間風速:評価時間 2~3秒
日最大平均風速:10分平均風速
※ここで示す風速値は地上1.5mで定義
(注2)
日最大瞬間風速
  • 10m/s ごみが舞い上がる、干し物が飛ぶ
  • 15m/s 立看板、自転車などが倒れる、歩行困難
  • 20m/s 風に吹き飛ばされそうになる
などの現象が確実に発生する。
(注3)
G.F.:ガストファクター(地上1.5m、評価時間 2~3秒)
  • 密集した市街地(乱れは強いが、平均風速はそれほど高くない)……2.5~3.0
  • 通常の市街地……2.0~2.5
  • とくに風速の大きい場所(高層ビル近傍の増速域など)……1.5~2.0
程度の値をとると考えられる。
(注4)
本表の読み方例:ランク1の用途では、日最大瞬間風速が10m/sを超過する頻度が10%(年間約37日)以下であれば許容される。

風環境予測・評価システム WinValの開発

WinValの特徴

  • 年間の強風発生頻度を予測し、上記の尺度で評価・可視化
  • 建築学会「ビル風ガイドライン」に沿ったCFD解析手法を採用
  • 評価地点は地上1.5mレベル全域が対象
  • ガストファクター完全自動化
  • 強風発生風向確率算出と対策立案
  • 地上強風の風向別ワイブル分布表示
  • 様々な評価図表作成と簡易なGUIの構築

さらに専門家向けとして

風環境評価システム Winval

防風対策前後比較
左図は強風エリア(赤)が発生しています。
右図は防風対策(植樹)により強風域がなくなっています。

風環境評価システム Winval
  • 感度確認機能
    各風向時の地上風速比をバーで動かすことで、リアルタイムに最終ランク変化が可視化。
  • 最大値補正機能
    最大風速の見落とし確率を是正するため、上空風速風向比を変化させてその影響を確認

感度確認機能

風環境評価システム Winval

最大値補正機能

風環境評価システム Winval

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